【新荒】リクエスト【睡眠姦】

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大学生新荒の睡眠姦?です。【R-18】
2020年の荒誕用に書いて、結局ボツにした話。供養のためアップ。

 
「靖友、次の土曜日は何がしたい?」
『あ? なんで?』
「今年はこっちに来るんだしさ、行きたい場所とか、やりたいこととか、リクエストがあれば何でも言ってくれよ。誕生日だろ?」
『あー、誕生日か。そういやそうだったな』
「何かある?」
『んー……べつにねーかな』
「え、なし? 何も? じゃあ、食いたいものは?」
『それも特にねェな。つーか気ィ遣わなくていいって。いつも通りでいいだろ』
「せっかくの誕生日なんだぜ? 何かひとつくらいあるだろ? それに久しぶりのデートだし、って前日は部の飲み会が入っちまってるけど」
『んなこと言われてもなァ』
「普段できないこととかさ。何でも言ってくれていいんだぜ?」
『できねェことねえ……あー、じゃあ――
 

*
 4月2日になりたての深夜、飲み会帰りのほろ酔い状態で自宅へ急ぐ。1軒目で帰るつもりが3次会まで先輩に連れ回されてしまい、結局は日付が変わってからの帰宅となった。よりによってこんな日に。そんな思いが焦りとなって挙動を乱す。
「……ハァ……変化なし、か」
 握り締めた携帯電話に視線を落としたのは何度目だろう。期待も虚しく、数分前に見た光景と何も変わっていない。怖いほどの無反応が罪悪感の塊となって全身にのしかかってくる。けれど、どんなに焦ったところで電車の速度が変わるはずもなく、通り過ぎていく住宅街をぼんやり眺めているしかなかった。
 最寄り駅の改札を抜けたところで再び携帯電話を確認してみる。相変わらずディスプレイには何も表示されていないが、通知漏れを期待してメッセージアプリをタップしてみた。

『早く帰れそう。もう家ついた?』
『先輩に誘われちまったから、ちょっと遅くなるかも』
『ごめん、今終わった。まだ起きてる?』

 送ったメッセージには既読マークがしっかりついていた。にもかかわらず向こうからのレスポンスは一切ない。何度か電話をかけてみても一向につながらず、5回目の留守番電話サービスのアナウンスが流れたところで潔く腹をくくることにした。
(これは怒らせちまったかもなあ……キレてなきゃいいんだけど。もしかして帰っちまったなんて……いや、いくら靖友でもさすがにそれは……ないよな?)
 押し寄せる不安がそのまま足に直結して歩くスピードを速めさせる。気がつけば自然と駆け出していて、アルコールの匂いがする息を切らせながら自宅へ急いだ。
 明かりがついていない自宅を見上げた時にはずいぶん肝が冷えたが、家に上がると靖友はちゃんといた。待ちくたびれてしまったらしく、すでに布団の中で寝息を立てている。
(……来てくれたのに悪いことしたな)
 ふと、ローテーブルの上に視線が留まった。握り潰された酎ハイの空き缶が数本、空になったコンビニ弁当の容器、ローションボトルとコンドームの箱がこれみよがしに置いてある。

『誕生日ィ? んなもん気にしてねーよ。オメーも気にせず腹いっぱい飲み食いしてこい』

 その言葉に甘えたせいでこんな時間の帰宅になってしまったのだが、靖友も本当は期待してくれていたのかもしれない。心の底からわびつつ、とりあえずは汗と匂いを落とすことにして足音を忍ばせて浴室へ向かった。
 シャワーを終えて戻っても靖友はスヤスヤと眠ったままだった。春休み中は遅い時間までバイトのシフトを入れているようだったし、静岡からの移動疲れもあるのだろう。彼は元からいったん眠りについてしまうとなかなか目を覚まさない。アルコールをいれた日はなおさらで、普段にも増して起きなくなる。このまま待っていても目を覚ます確率はかなり低い。
「今夜は大人しく寝ようかな」
 隣りに横になろうとしてそっと布団をめくった時だった。
 Tシャツを着た背中……の下にあるはずのボトムがない。どこまでも肌が続いていて、ギョッとしてさらに布団をまくってみると膝の近くにずり下ろされた下着がたまっていた。陰茎を握ったままの右手を見るに自慰の最中に寝落ちしたのだろう。
「……靖友」 
 肩に触れて声をかけてみる。が、もちろん返事はない。
「尻出したままじゃ風邪引いちまうぞ」
 顔を覗いて頬を撫でてみる。指の感触に反応して靖友はわずかに身動ぎしたが、それでもまだ目は覚まさない。頬を撫でた指先が偶然耳に触れると靖友は「んー」とくすぐったそうに肩をすくめた。
(お?)
 初めてみせた反応に好奇心といたずら心がうずいてしまった。
 指先で耳をつつき、薄い耳たぶをつまんで指先でこねる。調子に乗って引っ張っていると、さすがにやり過ぎたのか靖友が小さくうなった。眉間にシワを作りながらノロノロと手を持ち上げて2度3度と耳元を払い始め、そのうちその手は電池が切れたみたいにシーツの上にバタッと落ちた。
「……やっぱり起きないか」
 穏やかな寝息と寝顔が微笑ましい。けれど、どこまでやったら目を覚ますのかチャレンジしたくなってきた。
 とりあえず布団に入って靖友の背中に密着する。寝入ってからそれほど時間がたっていないのか、全身が一人でしていた名残でしっとりと火照っている。
 体の下に無理やり腕を差し入れて靖友を抱きしめる。結構強引に抱きかかえたつもりだが何の反応もなく、意識を宿していない体はずっしり重い。数カ月ぶりに嗅ぐ靖友の匂いと染み込んでくる彼の体温。無防備な首筋に頬をすり寄せ、愛しい恋人が腕の中にいることを実感しつつ目の前の肌にキスをした。ちゅ、ちゅ、と優しく唇を押しつけて、気が済んだら今度はうなじに舌を這わせる。そのまま耳まで舐めあげた後は耳輪を浅く咥えて甘噛みした。
「……ん」
 腕の中で靖友の肩がわずかに震えた。
「……靖友?」
「……」
「起きた?」
「……」
 呼びかけに応答はない。ならばと耳をもう一度噛んででみる。が、今度は何の反応もなかった。さっきのは気のせいか偶然だったのかもしれない。
 気を取り直して服の裾から手を入れてみる。指先が腹筋の連なりを舐め、ヘソの窪みを通り過ぎ、程よく鍛えられた胸板にたどり着いた。乳首は触る前からツンと立っていて、早く触れとばかりに存在を主張している様がいじらしい。親指と人差し指で摘んでやると、薄い唇が今度こそはっきりした吐息を漏らした。
「寝てても感じてる? おめさん、ここ弱いもんな」
 目覚めを期待して胸への愛撫を続けていく。乳首を捏ね、指の腹で押しつぶし、爪で弾いて、ソフトに引っ張る。指の動きに合わせて腕の中の体が小さく跳ね、寝息のリズムがたまに乱れる。だが、靖友は目を覚まさない。
「……靖友、まだ起きねぇの? おめさんの体いじってたらこんなになっちまったんだけど」
 すっかり硬くなったチンコを尻の谷あいにこすりつける。ハーフパンツ越しでもそれなりに気持ちいいが、ズリズリ押しつけているうちに布越しの刺激では物足りなくなってきた。
「やっぱ挿れんのはダメだよなあ……」
 ほんの出来心で人差し指を咥えた。濡らした指で尻穴の表面をそっと押してみる。事前に唾液をつけて濡らしていたとはいえ、拍子抜けするほど簡単に指先が穴に潜り込んだ。どうやら中はすでに濡れているらしい。
「……驚いたな。もしかして準備してくれてた? それとも一人で楽しむつもりだった?」
 もちろん今回も答えが返ってくるわけがない。今日は久しぶりの再会なわけで、ここは前者だろうなと勝手に良いように解釈する。せっかく準備してくれていたのだから使わないのももったいないし、眠っている今が好き勝手するチャンスだ。そうだ、どうせなら普段できないことをしてみようか。
 指を引き抜き、枕元に置いたリモコンを掴んで照明をもう一度点灯させた。指を引き抜いたときに中のローションが漏れたようで、照明を受けた穴がいやらしくテカっている。本当は一番明るくした状態でじっくり観察したいところだが、靖友が目を覚ましたらを想定して慣れれば見える程度の暗さに調節した。
 座る位置をずらし、目の前の尻たぶを掴んで左右に開いた。体を屈めて可愛らしい穴に顔を寄せ、軽くチュッとキスで挨拶する。靖友が起きていたならこの時点で間違いなく手が飛んでくるだろう。すぐにでもいじりたい気持ちを抑えて、まずは尻全体を揉みながら左右の尻たぶにキスを繰り返した。肌に舌を這わせ、たまに甘噛みして弾力を楽しむ。尖らせた舌先で穴の近くを舐めてやれば刺激に反応して穴がかわいくヒクついた。ヒクつくたびに体内のローションが逃げ場を求めて漏れ出て、穴の周りをより一層濡らしてテカらせる。
「普段は嫌がるからなぁ」
 ちゅ、と音を立てて穴に口づけ、ベロリと舌全体で舐め上げた。時に舌先を尖らせ、時に舌全体で唾液を塗りつけ、ゆっくり、丁寧に可愛がっていく。
「んー……う、ん゛んっ……」
 低い唸り声とともに靖友が寝返りを打った。仰向けになられてしまってはこれ以上は舐めることができない。名残惜しいが仕方がないので穴の代わりに勃起済みのチンコを握ってやる。上下にしごくと靖友の足がもぞもぞ動き始め、片足が膝立ちになり、股の間に人ひとり入れるだけのスペースが生まれた。挿入に備えたようなこの仕草はセックスを重ねるうちに染み付いた習慣なんだろうか。ありがたく場所移動して穴に触れ、一度に指を2本挿れてみた。中のローションが体内の熱で柔らかくなっていて、指の動きに合わせてぐちゅぐちゅ鳴る。靖友の好きなところを集中的に刺激してやると、眠っていても体が勝手に快感を拾うのか爪先がきゅっと丸くなっていた。
「寝てても反応するのか……おめさんエロい体になっちまったな」
 上半身を屈めてチンコを咥え、手マンに合わせてしゃぶり続ける。しんとした薄暗い室内に響く粘り気のある卑猥な音。靖友の息遣いが不規則に乱れ始めて、たまに呻いては腿で頭を挟んできた。
 5分もしないうちに穴の締め付けがキツくなってきた。そろそろイきそうなんだろう。口の中のチンコがピクピク脈打っている。咥えたまま頭を止めて、指だけを動かし続ける。
「んっ、あ゛……う、う゛っ……んんっ……!」
 靖友が仰け反ると同時にぎゅうぎゅうに指を締められた。中がうねってチンコも跳ね、青臭い匂いが口の中いっぱいに広がっていく。匂いの濃さからいって靖友も久しぶりなのかもしれない。溜めてきてくれたのかと思うと妙に興奮してしまう。出し切るまで待ってから口を離して飲み込んだ。
「……手マンでイッたな。こんなに感度が良くて心配だぜ」
 心配といいつつもパンパンに張った下半身が苦しくてたまらない。眉間に寄った皺や半開きになって荒い呼吸を繰り返す唇が、より一層の欲情を掻き立ててくる。そもそも、面倒を嫌う靖友がセックスするために下準備をしてくれているのだ。それだけで自分への愛情を感じてしまい、どうしようもなく愛おしくなってくる。
 下着ごとハーフパンツをずり下げて勃起したチンコを露出させた。靖友のチンコを咥え、自分のもしごいて準備する。しばらく一人でしていなかったせいか、大して触っていないのに早く出したくてムズムズしてきた。都合のいいことに靖友は仰向けで寝そべったまま姿勢を変えていない。
「寝てるし……生で挿れちまおうかな」
 誘惑に駆られてテーブル上のローションボトルに手を伸ばした。雑な手つきで中身を絞り出し、粘る液体を自分の陰茎に塗りたくる。手についたローションの残りを尻穴に塗って、チンコの先っぽをそっと穴にあてがった。粘液同士がくっついてペトペトと吸い付きあう感触。興奮に背中を押されるまま腰を前に押し進めると、ローションまみれの濡れた亀頭が中にぬるんと潜っていった。
「……あー……まいったな。すげぇ気持ちいい……」
 アルコールの影響だろうか。普段以上に中が熱い。射精した余韻で粘膜がうねっていて、ぎゅうぎゅうに吸いついてくる。それを強引に広げて奥を目指せば、靖友が吐息とともに枕に頬を擦りつけた。圧迫感やローションのとろけ具合、靖友の体温、犯しているという征服感。この瞬間はいつも鳥肌が立ってしまう。
「一発目で生はさすがにまずったかな」
 靖友が準備していたおかげか中の具合が良すぎてつらい。たちまちに射精欲が込み上げてきて、思うままに腰を振りたくなってくる。けど、ここで出してしまったらもったいない。奥歯を噛み締めて欲求を耐え忍び、第一波が過ぎ去るのを大人しく待つ。こんな時に考えるのは筋トレメニューや次のレースの戦略など。下半身に意識が流れていくのをなんとか堪えて、あーでもないこうでもないと気を紛らわせる。
 衝動が凪いでしまえばひとまずは安心だ。抱えていた靖友の片足を肩に乗せ、柔らかくてぬるぬるした粘膜の感触を味わいながら根元まで中に埋めていく。全部埋めきっても腰を止めず、肉付きが薄い尻に陰毛を擦りつけ、奥の奥まで侵し続ける。届くところまで広げた後はチンコをゆっくり引き抜いて、スローペースの抜き差しを繰り返していく。
「う、うぅっ……んっ……きもちいィ」
 唐突に腕を掴まれてひどく驚いた。瞬間的に腰を強く打ち付けてしまい、肌と肌が乾いた音を立てて鳴る。
「あ゛っ……!」
「……靖友? 起きた?」
「……」
「靖友?」
 顔を覗き込んで確認してみたが、驚いたことに靖友はまだ起きていなかった。それでも腰の動きに合わせて「ん、んんっ……チンコ気持ちいィ」とうわ言を繰り返している。
「……ん? もしかして夢ん中でもエロイことしてんの? おいおい、誰とヤッてるんだ? オレ以外だなんて勘弁してくれよ。妬けちまうだろ?」
「もっと……う、うっ、うぁ、もっと……っ」
「う……っん、そんなに締めるなよ」
「イきそ、もっ……で、るゥ」
「オレもイきそうだ……そろそろ起きねぇと中出ししちまうぜ? いいの?」
「あ゛っ、ううっ、出る、でる……ッ」
 靖友がもう片方の手で自分のチンコをこすり始めた。オレの腕を掴みっぱなしの指も力を込めたり緩めたりと忙しない。そして今までで一番強く握りしめてきた瞬間、靖友は体をビクつかせて自分の腹の上に射精した。1回、2回とTシャツにシミができるたびに中も締まる。これ以上はこらえきれなくて靖友の中でイッてしまった。
「うっ、んんっ……靖友っ……」
 靖友が目覚めた後のことを考えると怒られる予感しかしないが、中出しの誘惑には勝てるわけがない。下腹部からの気持ちいい波があっという間に全身に広がって、四肢の先端や頭のてっぺんが痺れてるみたいに気持ちいい。射精に合わせて腰を動かし、精液でマーキングするみたいに靖友の中でチンコをすりつけていく。
『腹ァ壊すからやめろっつーの。後で掻き出すのもメンドクセーんだぞ』
 しかめっ面で言う割にはまんざらでもない様子だったし、腹の奥深くにチンコの先っぽをグリグリ当てると目を細めて喘ぐことも知ってる。いつも通りに中でグリグリ動いていると靖友は切なそうに顔を歪めた。ハァハァと喘いでいる唇にキスがしたいが、どうせなら靖友が起きているときがいい。代わりにピクピク震えている内腿をぢゅっと吸って、所有欲と独占欲を込めた痕を残した。
 手を伸ばしてティッシュケースを掴み、靖友の腹の上をざっと拭き取る。クールダウンを兼ねて長々と息を吐き、目にかかる前髪をかきあげて額の汗をぬぐった。
「靖友、おめさんの中がぐちゅぐちゅだ。わかる? こんなにエッロい音させて……」
 数カ月ぶりのデートともなれば一度出しただけでおさまるわけがない。抜かずに腰を動かして“気持ちいい波”の一片を手繰り寄せていく。ふたりの繋ぎ目からは精液とローションの混じったものがとろりと漏れ出てきた。
「靖友、まだ起きねぇの? そろそろ目ぇ開けてキスしてくれよ」
 靖友の両足を膝立ちにさせて腿の裏を掴みながら穴の奥深くへチンコを押し込む。それでも靖友は瞼に重りでもついてんのかってくらいピクリとも反応しない。体のエロい部分は意識外でも反応しているのに。
 積極的に動いたり噛みついたりしてくる靖友も好きだが、切なげな表情を浮かべる靖友というのも新鮮でそそられる。彼を好き勝手できるというめったにないシチュエーションもなかなか悪くない。けれど。
「靖友、やっぱり無理だ。おめさんの声が聞きたくてたまんない」
 起きてくれよ、と呼びかけつつ奥の深いところを突いてやる。腰を引いて浅い部分で抜き差しし、気持ちいいポイントを集中的に攻め続ける。靖友は右に左にと頭を枕にすりつけて、悶えるかのように上半身をくねらせた。Tシャツの胸元やシーツを握ったり、自分の手を噛んだり、前髪をかきあげてくしゃくしゃにしたり、自由にできる手が落ち着きなく動き回る。
「あ゛っ……うーっ、う゛、んんっ」
「なあ、まだ続けんの?」
「アッ、しんっ、かっ、まっ、待てって……あ゛、あぁっ」
「無理。待ってらんない」
 ゆっくりと確実に奥まで分け入って、入れるところまで入った後は吸い付いてくる部分をトントンと突き上げてやる。
「アッ!?」
 小さく叫んで見開いた目は涙と興奮で濡れていた。「ソコはやめろ」と睨みつけてきたが、トロけた顔ですごまれても怖くも何ともない。もっと泣かせてやりたいなと嗜虐的な気分になってくる。執拗に奥を突いて、強弱をつけて攻め立てることにした。
「ソコォ、ダメだって! やめっ、あ゛っ、んぅッ」
「気持ちいい? イきそう?」
「くるっ、腹の奥っ……くる、からァっ」
「いいよ。イッて」
「しんかいっ、待っ……! もっ、あぁっ、あ゛ー――ッ!」
「うぅっ……! すげー締まる……っ!」
 靖友が背中を仰け反らせて硬直した。それから脚をガクガクさせて「しんかいィ」と涙声で名前を呼んでくる。伸ばされた腕の中に体を投げ出せば、思い切りしがみついてきた靖友が待ちきれないとばかりに唇に噛みついてきた。
「やっと名前呼んでくれたな。ってまだイッてる?」
 ドライでイッた余韻が長引いているらしく、靖友の中が彼の呼吸に合わせてきゅうきゅうと締めつけてくる。起き上ろうにも首に回した腕をほどいてくれず、甘えるような仕草が嬉しくなる。思わず頬にキスの雨を降らせていると、「口にしろ」と言いたいのか靖友が唇を尖らせた。期待に応えて唇を重ね、甘噛みして舌で舐める。放心中の大人しい舌先をすすり、1回目と同じようにチンコを靖友の中にすりつける。すると鼻にかかった声で喘いだ靖友が、
「……つーか台無しじゃねーか。オレは“寝て”ンだぞ」
と吐息まじりに抗議してきた。
「声が聞きたくてね。我慢できなかった。で、どうだった? リクエストは」
 ちゅ、と軽くキスをして靖友の目を覗き込む。ニヤリと意地の悪い顔をした彼が鼻先にカプッと齧りついてきた。
「ハッ! 最高♡」
「それはよかった」
「オメーはァ? けっこーノッてたし、案外ハマっちまうンじゃねーのォ?」 
「いやあ、大変だったんだぜ? おめさんに言われたAV観て、事前予習に励んだよ」
「あのAVなかなか抜けんだろ? そうだ、オメーの時もやってやろうかァ? チンコ出して仰向けで寝ててくれりゃー、あとはこっちで好き勝手ヤッとくぜ。心配すんな。悪いようにはしねーからァ」
 それを頭の中で想像してみる。提案はありがたいが、なんとも間抜けな光景だった。
「うーん……考えとくよ」
「あ? んだよ、ノリ悪りィじゃねーか」
 煮え切らない返事に不服そうだが、とりあえずはリクエスト完了ってことで許してほしい。
「次はもうフツーでいいよな?」
 返事も待たずにキスで唇を封じてしまう。我慢してきた分のキスをふんだんにおみまいして、とっくにグズグズになっている靖友をさらに甘やかすべく再び腰を動かす。4月2日は始まったばかりだ。
 

***END***

-ペダル:新荒
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int(1) int(1)